工場の運営において、「空調コストの削減」「製品の品質を保つための衛生管理」「作業効率を考えたエリア分け」といった課題は、多くのご担当者様が頭を悩ませる点ではないでしょうか。
これらの課題は、工場の規模や扱う製品によって多岐にわたりますが、実は「ビニールカーテン」を適切に活用することで、大掛かりな改修工事を行うことなく解決できるケースが数多くあります。
しかし、「自社の工場にはどんなビニールカーテンが合うのだろう?」「本当に効果があるのか?」といった疑問や不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、ビニールカーテンの専門メーカーBXテンパルが、実際の施工事例をもとに工場の課題解決策を具体的にご紹介します。この記事を読めば、貴社に最適な一枚がきっと見つかります。
\ビニールカーテン活用のポイント/
ビニールカーテンの導入を検討されるお客様からは、日々さまざまなお悩みが寄せられます。まずは、工場でよく聞かれる代表的なお悩みをご紹介します。
「工場全体を空調しているため、夏は涼しくならず、冬は暖まらない」「人やフォークリフトが出入りするたびに外気が入り込み、空調効率が著しく悪い」といったお悩みです。特に、天井が高く広大なスペースを持つ工場では、エネルギーコストの増大が経営の大きな負担となります。
食品工場や精密機器工場など、特に衛生管理が求められる環境では、屋外からの虫やホコリの侵入は製品の品質に直結する深刻な問題です。出入り口を開放せざるを得ない状況で、いかにクリーンな環境を維持するかは、非常に重要な課題といえるでしょう。
「騒音や粉塵が発生する作業エリアと、製品を保管するエリアを分けたい」「生産ラインの変更に合わせて、柔軟にレイアウトを変更したい」というニーズも多く聞かれます。固定の壁を設置するとコストも時間もかかり、将来的なレイアウト変更が難しくなるというデメリットがあります。
それでは、実際のお悩みがビニールカーテンによってどのように解決されたのか、具体的な施工事例を見ていきましょう。BXテンパルがご提案した製品と、その効果をご紹介します。
工場内に設置された大型の工作機械から、切削粉や粉塵が周囲に飛散し、作業環境の悪化や、他の製品への付着が問題となっていました。
現地調査の結果、大型の工作機械全体を覆う、オーダーメイドの防塵ブースをご提案しました。
軽量なアルミフレームを骨組みに採用し、工場の天井高や機械の複雑な形状、既存の配管ダクトなどを避けながら精密に設計。
ブースの側面には、内部の稼働状況が外から安全に確認できるよう、透明度の高いビニールシートを使用しました。
また、作業者の主な出入り口となる箇所には、開閉がスムーズで開口部を広く取れる横引きビニールカーテンを設置。材料の搬入やメンテナンス時の動線もしっかりと確保し、作業性を妨げない仕様としました。
製品保管エリアと作業エリアが混在しており、外部からの虫の侵入防止と、保管エリアの空調効率向上が課題でした。しかし、設置希望場所には天井の梁や太い柱、壁面の配管が複雑に入り組んでいて、かつカーテンレールを施工できない現場でした。
虫が光として認識しにくい波長をカットする「防虫(オレンジ)糸入りシート」による、ビニールカーテンをご提案。
課題であった設置については、現地調査で柱や配管の位置を精密に採寸。柱にビス止めせずに設置できるように、オリジナルの「特注ブラケット(取り付け金具)」を個別に設計・製作しました。
この特注金具を用いることで、既存の設備を一切移動、傷つけることなく、工場の複雑な構造に合わせてレールを設置。デッドスペースを最小限に抑え、広大なエリアを効率的に間仕切ることに成功しました。
食品製造ラインにおいて、水しぶきや原材料が飛散する作業エリアと、通路を明確に区切りたいという課題があり、衛生管理上エリア分けは必須であるものの、スタッフや台車が頻繁に出入りするため、動線を妨げない柔軟な間仕切りをビニールカーテンで解決しました。
開閉時に戸袋(ドアが収まるスペース)が不要で、コンパクトに折りたためる「アコーディオン式カーテン」をご提案しました。
透明度の高いシートを採用したことで、間仕切りの向こう側の作業状況や人の気配を常に確認でき、出入り口での衝突防止など安全性も確保しています。
また、床面に排水溝があることを考慮し、カーテンの裾を床面に擦らないように調整。清掃がしやすく、衛生面にも配慮した設計としました。
工場や倉庫の屋外に面した広い開口部(トラックバースなど)があり、常に開放しているため、夏季は外気の侵入による空調効率の悪化、冬季は冷気の侵入、さらには雨風やホコリ、虫の侵入などのリスクがあります。一方で、大型トラックの頻繁な出入りがあるため、開口部を完全に塞ぐわけにもいかない状況です。
この現場では、防水性・防汚性に優れたシートを採用した大型の芯材カーテンをご提案しました。手動で開閉できる機構により、必要な時だけ開口部を大きく開け放つことが可能です。また、カーテンには一定ピッチで芯材があります。芯材の下部に取り付けした落とし金具を使えば簡易的に固定することができます。シート下部には風によるバタつきや外部からの異物侵入を防ぐため、地面との隙間を最小限に抑えました。
ここまでご紹介した事例のように、ビニールカーテンの効果を最大限に引き出すためには、自社の状況に合った製品を選ぶことが不可欠です。ここでは、事例から見えてくる選び方の重要なポイントを3つにまとめました。
まずは、「省エネ」「防虫」「防塵」「エリア分け」など、ビニールカーテンを導入して最も解決したい課題は何かを明確にすることがスタート地点です。目的によって、選ぶべきシートの機能(例:防虫、帯電防止、不燃など)や、カーテンの仕様が大きく変わってきます。
次に、設置する場所の環境を確認します。例えば、火気を扱うエリアであれば「防炎・不燃シート」、冷凍倉庫の出入り口であれば低温下でも硬化しにくい「耐寒シート」が適しています。また、屋外に面した場所であれば、風の影響を受けにくい厚手で丈夫なシートを選ぶ必要があります。
ビニールカーテンは設置して終わりではありません。人やフォークリフトの通行頻度、開閉の手間などを考慮し、最適な開閉方法を選ぶことが重要です。手動で開閉する「カーテン式」のほか、事例で紹介した「アコーディオン式」や、ビニールカーテンよりも開口スペースの確保できる「上下開閉のシートシャッター」など、さまざまなタイプがあります。日々の運用をイメージし、ストレスなく使えるものを選びましょう。
「自社の課題は明確になったが、どの製品が最適なのか判断が難しい」
そのような場合は、ぜひ一度BXテンパルにご相談ください。
弊社では、お客様の工場へ直接お伺いし、現場の状況や環境、お客様のご要望を詳細にヒアリングする「現地調査」を重視しています。専門のスタッフが長年の経験と知識を基に、数ある製品の中からお客様の課題解決に最も貢献できるプランをご提案します。
BXテンパルは、間仕切りカーテンの専門メーカーとして、多種多様なシート素材や開閉装置、フレームなどを取り揃えています。お客様の目的やご予算、設置環境に合わせて、最適な製品を組み合わせたオーダーメイドのご提案が可能です。
製品のご提案だけでなく、経験豊富なスタッフによる確実な設置・施工、そして導入後のメンテナンスやアフターフォローまで、責任を持って一貫してサポートいたします。末永く安心してお使いいただける体制を整えております。
この記事では、BXテンパルの実際の施工事例をもとに、製品の機能紹介だけでは伝わらない、ビニールカーテンが工場のリアルな課題を解決する力をご紹介しました。
ビニールカーテンは、比較的低コストで導入でき、工場の生産性や労働環境を大きく改善できる非常に有効な設備投資です。
もし少しでも『うちの工場にも合うかもしれない』と感じられたなら、まずはお気軽にご相談ください。専門家の視点から、お客様の工場が抱える課題に真摯に向き合い、最適なソリューションをご提案いたします。
工場や物流倉庫など、産業施設のシート間仕切りを使った問題解決事例をお伝えします。