プロが教える!ドックシェルター施工のポイントと業者選び

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ドックシェルターは、大開口の空調管理に効果的な設備です。ドックシェルターの種類や特徴から、施工方法、業者選びのポイントまで網羅的に解説します。また、後付できる簡易的なドックシェルターについても紹介します。物流倉庫や工場のトラックバースを、ドックシェルターでより快適にしましょう。

\ドックシェルター選びのポイント/

POINT1
ドックシェルターで
空調管理の効率化
POINT2
コストとメンテナンスで選ぶなら、シート製がおすすめ
 

1.ドックシェルターとは?


 

ドックシェルターとは、トラックの荷台と建物の搬出入口との隙間を塞ぐ気密装置のことです。

物流倉庫や工場において、荷物の積み下ろし作業は日々の業務の根幹を成す重要なプロセスです。その効率と安全性を大きく左右するのが、ドックシェルターの存在です。

ドックシェルターは、トラックと建物間の隙間を塞ぎ、外部環境からの影響を遮断することで、作業環境の改善、荷物の保護、そして作業効率の向上に大きく貢献します。

例えば、雨天時の作業では、雨水が荷物を濡らしてしまうリスクがありますが、ドックシェルターがあれば、そのような心配は無用です。また、夏場の暑さや冬場の寒さといった厳しい環境下でも、作業員は快適な環境で作業を行うことができ、作業効率の低下を防ぎます。さらに、虫や塵の侵入を防ぐことで、衛生的な環境を維持し、食品や医薬品などの品質保持にも貢献します。

近年、物流業界では人手不足が深刻化しており、限られた人員で効率的に作業を行うことが求められています。ドックシェルターの導入は、このような課題に対する有効な解決策の一つと言えるでしょう。この記事では、ドックシェルターの施工に関する重要なポイントと、信頼できる業者の選び方について、プロの視点から詳しく解説していきます。

 

2.ドックシェルターの種類と特徴


ドックシェルターには、大きく分けて以下の4つの種類があります。

  • 固定式ドックシェルター
    建物の開口部に固定して設置するタイプです。気密性が高く、断熱効果に優れています。頻繁にトラックが出入りする場所に最適です。

  • 可動式ドックシェルター
    トラックの高さに合わせてヘッドパッドの位置を調節できるタイプです。高さの異なるトラックに対応ができるのが特徴です。

  • エアシェルター
    空気圧で膨らませてトラックとの隙間を塞ぐタイプです。密着性が高く、高い気密性を実現します。特に、温度管理が重要な冷蔵倉庫や冷凍倉庫などで多く採用されています。

  • 簡易型ドックシェルター
    シートを利用した簡易的なドックシェルターです。もともとドックシェルターのない荷捌き場を、シートを活用して空調管理ができるように改修できます。

それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

 

タイプ メリット デメリット 適した用途
固定式 高い気密性、断熱性、耐久性 設置場所が限定される、格納できない 頻繁にトラックが出入りする場所、温度管理が重要な場所
可動式 様々な高さのトラックに対応できる ヘッドパッドの調節作業が必要。
固定式に比べてコストが高い。
多様なトラックが出入りする物流拠点
エアシェルター 非常に高い気密性、トラックとの密着性が高い 他のタイプに比べて導入コストが高い場合がある 温度管理が非常に重要な場所、特に冷蔵・冷凍倉庫
簡易型(シート製) シートを利用し後付設置が可能。
壁を作らないため、費用を軽減できる。
透明シートを利用することで屋内外を可視化できる。
固定式に比べて気密性が劣る ドックシェルターを後付で設置したい場合




3.ドックシェルター設置までのプロセス

 

  1. ①現地調査
    設置場所の状況、トラックの種類、搬入口の形状、周辺環境などを詳細に調査します。この調査が、後の設計や施工に大きく影響するため、非常に重要な工程です。

  2. ②設計
    現地調査の結果に基づいて、最適なドックシェルターの選定、サイズ、設置方法などを設計します。お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、最適なプランを提案します。

  3. ③準備
    必要な資材、機材、人員などを手配します。安全に作業を行うための準備も怠りません。

  4. ④設置
    設計図に基づいて、ドックシェルターを設置します。正確な位置決め、固定作業が求められます。

  5. ⑤調整
    設置後、トラックとの密着性、動作確認などを行い、微調整を行います。


4.ドックシェルター施工における注意点と課題

ドックシェルターの施工において、注意すべき点は多岐に渡ります。

  • 設置場所の選定
    トラックの進入角度、周辺の障害物などを考慮し、適切な場所を選定する必要があります。

  • トラックとの隙間
    トラックとドックシェルターの間に隙間が生じないように、正確な設置と調整が必要です。

  • 耐久性
    長期間の使用に耐えうる、高品質な製品を選定することが重要です。

  • 安全管理
    作業中の安全確保はもちろんのこと、使用中の事故防止対策も講じる必要があります。

また、施工後も定期的なメンテナンスを行うことで、ドックシェルターの寿命を延ばし、常に最適な状態を維持することができます。




5.業者選びのポイント

ドックシェルターの施工は、専門的な知識と技術が必要です。信頼できる業者を選ぶことは、施工の品質、安全性、そして長期的な運用に大きく影響します。業者を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。

  • 実績と経験
    豊富な施工実績と経験を持つ業者を選びましょう。

  • 技術力
    専門的な知識と技術を持つ業者を選びましょう。

  • アフターサービス
    施工後のメンテナンスや修理などのアフターサービスが充実している業者を選びましょう。

  • 見積もり
    複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。

 

BXテンパルでは、後付けができるシート製の簡易ドックシェルターを取り扱っており、施工実績も多数あります。既存のトラック搬出入口をドックシェルターにリニューアルされたい方や、空調管理や作業環境改善にお困りの方はお気軽にご相談ください。



6.簡易ドックシェルターの事例紹介


【屋外の設置事例】


【半屋外の設置事例】



「搬出入口に区切りがなく、空調が効かない現状を改善したい」
「倉庫内温度を32℃以下に保ち、働きやすい環境をつくりたい」

といった顧客ニーズからシート性のドックシェルターをご提案しています。
本来は造作で壁をつくる必要がありますが、シート間仕切りでコストを抑えた施工が可能です。また透明シートを利用すれば、屋内外の可視化が可能になるので、セキュリティー面や安全対策面で透明シートが重宝されるケースも多くあります。

簡易ドックシェルター
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7.まとめ

 

ドックシェルターの施工は、物流効率と安全性を向上させるための重要な投資です。適切な業者を選び、適切な施工を行うことで、その効果を最大限に引き出すことができます。

 

BXテンパルの簡易ドックシェルターはオーダー製品で後付も可能です。お客様の抱える課題、現場条件を汲み取り、最適なドックシェルターをご提案いたします。

お気軽にお問い合わせください。

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工場や物流倉庫など、産業施設のシート間仕切りを使った問題解決事例をお伝えします

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