工場や倉庫、物流センターなどの施設管理において、鳥による被害(糞害、騒音、異物混入など)は深刻な経営課題となり得ます。忌避材や威嚇装置など様々な対策グッズが存在しますが、最も確実性が高く、多くの企業で採用されているのが「防鳥ネット」による物理的な対策です。
この記事では、BtoBの施設管理担当者様に向けて、「防鳥ネットとは何か」という基礎知識から、失敗しない選び方のポイント、そして用途別に推奨される3つの規格(15mm・25mm・40mm)についてプロの視点で徹底解説します。
\防鳥ネットのポイント/
目次
5.まとめ
防鳥ネット(ぼうちょうねっと)とは、合成繊維などで作られた網状のシートを建物の開口部や天井、庇(ひさし)などに張り巡らせることで、鳥の侵入を物理的にシャットアウトする設備のことです。
鳥害対策には「光」「音」「臭い」「磁気」などを用いる方法もありますが、これらは鳥が慣れてしまうと効果が薄れる場合があります。対して防鳥ネットは、物理的にネットで「壁」を作る対策の、侵入阻止効果が持続する点が最大のメリットです。
また鳥だけでなく、野良猫や小動物の侵入防止(防猫)や、不審者の侵入を防ぐセキュリティ対策(防犯)としても効果を発揮するネット工事は、施設の安全性向上に寄与します。
企業が守るべき3つの価値
防鳥ネットなら何でも良いというわけではありません。
設置環境や対象となる鳥に合わせて適切なスペックを選ばなければ、「ネットを張ったのに鳥が入ってくる」「消防検査に通らない」といった失敗を招きます。
最も重要なのが「目合」です。対象となる鳥の体長よりも小さな網目を選ばなければ意味がありません。
可燃物が置かれる倉庫や、火気を使用する工場では、万が一の火災時に延焼を防ぐため、「防炎物品」の使用が消防法等で求められる場合があります。
安価なネットの中には燃えやすい素材のものもありますが、BXテンパルの防鳥ネットは、自己消火性を持つ「難燃ポリエチレン」を使用した防炎認定品をラインナップしています。
BXテンパルでは、あらゆる鳥害リスクに対応するため、主に3つの規格を推奨しています。
推奨:食品工場、医薬品倉庫、精密機械工場
スズメはわずか20mm程度の隙間があれば侵入してしまいます。一般的なネットでは防ぎきれないスズメの侵入を、「15mm」という極細の目合で完全にシャットアウトします。
異物混入が許されない食品工場や、高度なクリーン環境が求められる現場に最適です。
推奨:物流センター、配送倉庫、一般工場
ハトやムクドリの被害に悩む現場に最適なのが、「25mm」目合のネットです。
15mmタイプに比べて軽量でコストパフォーマンスに優れており、広大な面積を覆う物流倉庫の天井など採用されています。
推奨:プラント、ハンガー、半屋外ヤード、スポーツ施設
カラスなどの大型鳥類の侵入を防ぎつつ、開放感を維持したい場所には「40mm」目合が選ばれます。
網目が大きいため、人間の目にはネットがほとんど見えず、視認性や採光性を損なわないのが特徴です。「鳥は防ぎたいが、閉塞感は出したくない」という半屋外のスペースに適しています。
なお閉塞感をなくすために、ネット自体の色を変更するケースもあります。定番色グリーン以外にも、ネットが目立ちづらいグレーカラーもご用意があります。
最適なネットを選んでも、取り付け方法が適切でなければ効果は半減します。
その他、現場の形状や制約に合わせた様々な工法があります。柔軟な対応が可能ですので、お気軽にご相談ください。
防鳥ネットは、工場や倉庫の資産と信用を守るための重要なインフラです。「どのネットを選べば良いか分からない」「特殊な形状の建物に取り付けたい」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひBXテンパルにご相談ください。
対象の鳥種や現場の状況に合わせて、最適な「目合」と「工法」をご提案いたします。
工場や物流倉庫など、産業施設のシート間仕切りを使った問題解決事例をお伝えします。