【神戸市共同研究】公道上等に設置可能なスマートシェード(開閉式人工日よけ)の技術実証
BXテンパルは現在、神戸市と共同で、公共空間に設置する「スマートシェード」の研究開発を進めています。本記事では、具体的な取り組みの概要をご紹介します。
1.猛暑対策としてのスマートシェード
本共同研究は、屋外公共空間における夏季の異常高温対策を目的としています。海外では公道上の日よけが導入されている地域がありますが、日本国内ではあまり事例がないのが現状です。
機能、効果、運用の観点から共同研究や実証実験を重ねて、神戸市の立地環境に合わせた仕様検討を実施しています。
まず、2024年7月から10月にかけて、第一弾の技術実証(「公道上に設置可能なソラカゼiori人工日よけの技術実証」)を行いました。
この実証を通じて、公道への本格実装における以下の課題が明確になりました。
- 台風時など強風下における手動での収納・復旧作業の負担と、運用の困難さ。
- 太陽の軌道変動に伴い、日陰が最適な位置から偏移してしまう問題。
これらの課題を解決し、"街なかでの公共利用" を実現するため、製品仕様から検討を続けました。改善要件は安全管理と運用面の簡便性向上でした。
当社製品「スーパーマキシム スタンダードタイプ」をベースに、「遠隔操作機能」「開閉状態の遠隔確認」「風力センサー」「タイマー設定」など新しい技術を組み込んだ「スマートシェード」を神戸市と仕様確定しました。

- 遠隔操作システムの構築 遠隔地から開閉操作を可能にするため、安定した通信環境と制御システムを構築しました。(実証実験中)
- 遠隔からの状態監視 現地のオーニングの状態をリアルタイムで確認できる機構を導入し、管理の効率化を図りました。(実証実験中)
- 天候連動型の自動制御 風力・陽光センサーおよびタイマーを実装し、強風時の自動収納や、日の出・日の入り時刻に合わせた自動開閉制御を設計しました。
- 新たな安全機構 動作時に音声で周囲へ注意喚起を行う安全機構を新たに開発し、公共空間での安全な運用に配慮しました。

まずは実証実験として、2025年9月に神戸市東遊園地(神戸市役所南交差点付近)に6m×4mの大型日よけを設置しました。
9月とはいえ残暑が厳しい折、工事完了直後から、信号待ちの歩行者が日陰をご利用になっている様子が見受けられ、早速その有効性を確認することができました。
2026年の夏からは、本格的な効果検証を進めていく予定です。

2.まとめ

神戸市との連携を通じて得られる知見は、本取り組みの有効性を示す貴重なデータとなります。
こうした実証データの蓄積は、製品の信頼性を高めるとともに、今後の事業展開に活用していければと存じます。
本共同研究は、オーニングの「日除け」としての社会的ニーズが極めて重要であることを再認識する契機となりました。
この本質的価値を、今後の営業活動において一層明確に提案していく所存です。
当社は引き続き、神戸市との連携を強化し、本研究の成功に向けて取り組んでまいります。今後の進展にご期待ください。
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