【アルタスモーター完全ガイド】初期設定からトラブルシューティングまで、この記事一本で解決!

弊社のオーニングを電動リモコンにする際に欠かせないアルタスモーター。
その設定は正確さが求められますが、「手順が多くて覚えられない」「途中で分からなくなってしまった」という経験があるのではないでしょうか?
アルタスモーターの各種設定方法や、操作が分からなくなった時の対処方法は、動画でも紹介しています。
これまで、これらの動画には音声は入っておらず、テキストのみの説明でしたが、今回、動画に音声解説を追加しました。
そこで、このコラムでは動画を補足する形で、アルタスモーターの基本的なリミット設定手順から、作業中に困ったときのリカバリー方法までのポイントを解説します。
現場で困った際も、この記事を開けば、安心して作業を進められます。
1.設定操作について
アルタスモーターの各種設定はリモコンの「△上ボタン」「▽下ボタン」とその間の「ストップボタン」、それとリモコン裏面の「プログラムボタン」を押すことで行います。その際に、リモコンのボタンをアルタスモーター(キャンバス)が動いて反応するまで”長押し”することがありますが、モーターが反応し始めるまで時間がかかる場合があります。そのため、手元は見ずにキャンバスの動きを見ながらリモコンを操作することになります。
「正しく設定できているか」「現在どこまで設定が終わっている状態か」をキャンバスの動きを見て確認しなければならない。慣れていないと、このことが設定操作が途中で分からなくなってしまうポイントではないでしょうか。
ここで紹介する動画では、映像(テキスト)と音声で、ボタン操作とキャンバスの動作を案内しています。現場での設定作業手順の確認や、事前の設定方法の予習に動画やこのコラムをご活用いただき、正しく設定作業を行ってください。
2.「リミット設定」
アルタスモーター内蔵のオーニングを設置する際に、本体の取り付け作業が終わったら、まず行うのがキャンバスを収納した時と張り出した時のキャンバス停止位置(リミット位置)の設定です。
←説明音声入り動画で確認
アルタスモーター設定方法(1)
リミット設定
【リミット設定の工程とポイント】
- 1.準備:
・モーターを電源に接続 - 2.設定モードに切替:
・キャンバスが小さく1往復まで、△▽ボタンを同時に長押し
【POINT】設定モード中は、△▽ボタンを押している間のみキャンバスが動きます。
ただし、5秒間しか信号が出ませんので、2秒あいだを空けて5秒動かすを繰返します。 - 3.動作方向の確認:
・△▽ボタン操作とキャンバスの動作方向が合っているか確認
・動きが逆の場合は、キャンバスが小さく1往復するまで、ストップボタンを長押しして修正 - 4.収納側リミット位置の設定:
・△▽ボタンで、希望の収納位置にキャンバスを移動
・キャンバスが張出し始めるまで、ストップボタンと▽ボタンを同時に長押し→ストップボタンを押して止める - 5.張出側リミット位置の設定:
・△▽ボタンで、希望の張出位置にキャンバスを移動
・ キャンバスが動き出すまで、△ボタンとストップボタンを同時長押し→キャンバスが収納リミット位置まで戻る
【POINT】キャンバスが動き出したら、リミット位置で止まるまで、リモコンを操作しない(ストップボタンを押さない)! - 6.リミット位置の記憶:
・キャンバスが小さく1往復するまで、ストップボタンを長押し
【POINT】この操作以降に電源を切ると、リモコン操作に一切反応しなくなります。また、その状態では「オールクリア」もできません。
※その場合は、「a.「リミット設定」中に分からなくなった」を確認してください。 - 7.操作モードへ切替(最終登録):
・キャンバスが小さく1往復するまで、リモコン裏の「プログラムボタン」を長押し→登録完了
3.大きいオーニングの「リミット設定」
キャンバスの出幅が2500以上など、サイズが大きいオーニングの場合、モーターへの負荷が大きく発熱によるモーターの損傷を防止するためサーマルプロテクタが作動し、モーターが停止してしまう場合があります。そのためサイズの大きなオーニングでリミット設定を行う場合は、下記動画で説明している方法での設定をお勧めします。
←説明音声入り動画で確認
アルタスモーター設定方法(9)
出幅2500以上のリミット設定
【大きいオーニングのリミット設定の工程とポイント】
※設定途中でサーマルプロテクタが作動した場合でも、電源を切らなければ、そこまでの設定は残っており、サーマルプロテクタ解除後に、設定を続きから再開することが可能です。
- 1.準備:
- 2.設定モードに切替:
【POINT】設定モード中は、△▽ボタンを押している間のみキャンバスが動きます。
ただし、5秒間しか信号が出ませんので、2秒あいだを空けて5秒動かすを繰返します。 - 3.動作方向の確認:
- 4.収納側リミット位置の設定:
・ここまでの操作は、通常のリミット設定と同じ
【POINT】キャンバスは、約300mm張出した位置で止める。 - 5.張出側リミット位置の仮設定:
・「4.」で止めた位置で、キャンバスが動き出すまで、△ボタンとストップボタンを同時に長押し→キャンバスが収納リミット位置まで戻る
【POINT】張出側は仮位置で、後で調整し直します。以下の操作で、一旦リミット設定を完了させます。 - 6.リミット位置の記憶:
・キャンバスが小さく1往復するまで、ストップボタンを長押し - 7.操作モードへ切替(一旦登録):
・キャンバスが小さく1往復するまで、リモコン裏の「プログラムボタン」を長押し
【POINT】一旦登録完了。ここから張出側を再設定します。 - 8.張出側リミット位置の再設定(調整):
・▽ボタンを押す→キャンバスを仮のリミット位置まで張出す - 9.再度、設定モードに切替:
・キャンバスが小さく1往復するまで、△▽ボタンを同時に長押し
【POINT】設定モード中は、△▽ボタンを押している間のみキャンバスが動きます。
ただし、5秒間しか信号が出ませんので、2秒あいだを空けて5秒動かすを繰返します。 - 10.張出側リミット位置の設定:
・希望の張出位置にキャンバスを移動
・ キャンバスが小さく1往復するまで、ストップボタンを同時に長押し→設定(調整)完了
【POINT】張出位置の調整後に2分間以上放置すると、位置情報が削除され、「9.」からやり直しになります。 - 11.リミット位置の確認:
・△ボタンでキャンバスを約100mm収納し、ストップボタンで停止
・その位置から▽ボタンを押し、張出側リミット位置が正しく設定されているか確認
・△ボタンを押し、キャンバスを収納。収納側リミット位置が正しく設定されていれば設定完了
4.「リミット位置の微調整」
リミット設定後、キャンバス生地が伸びた時の調整など、設定したリミット位置を修正したい時の設定方法です。
←説明音声入り動画で確認
アルタスモーター設定方法(2)
リミット微調整
【リミット微調整の工程とポイント】
- 1.準備:
・キャンバスを調整する側のリミット位置まで動かす - 2.設定モードに切替:
・キャンバスが小さく1往復するまで、△▽ボタンを同時に長押し
【POINT】設定モード中は、△▽ボタンを押している間のみキャンバスが動きます。
ただし、5秒間しか信号が出ませんので、2秒あいだを空けて5秒動かすを繰返します。 - 3.位置の微調整:
・△▽ボタンを使い、希望の位置にキャンバスを調整 - 4.リミット位置の登録:
・キャンバスが小さく1往復するまで、ストップを同時に長押し→登録完了
【POINT】位置の調整後、登録操作をせずに2分間以上放置すると、位置情報が削除され、「2.」からやり直しになります。
5.マルチリモコンでの設定。
マルチリモコンは、複数のオーニングを1つのリモコンで個別に操作したり、一斉に操作することができるリモコンです。マルチリモコンを使用したリミット設定や一斉操作のためのID登録方法を解説します。
←説明音声入り動画で確認
アルタスモーター設定方法(8)
複数のアルタスモーターのリミット設定
【マルチリモコンでの設定の工程とポイント】
■リミット設定:
- 1.準備:
・モーターを電源に接続
【POINT】設定するモーターだけを電源につなぎ、他のモーターの電源は切って下さい。 - 2.ID選択:
・リモコンの選択ボタンを押すと、現在選択されているIDのランプが5秒間点滅
・点滅中に再度選択ボタンを押す→選択するIDが切り替わる - 3.リミット設定:
・「2.「リミット設定」」を参考にリミット設定を行う
■一斉操作IDへの登録:
- 1.ID選択:
・登録するIDを選択 - 2.登録準備:
・キャンバスが小さく1往復するまで、リモコン裏のプログラムボタンを長押し - 3.一斉操作IDの選択:
・リモコンの選択ボタンを押し、全てのランプが点滅している状態に - 3.IDの登録:
・ランプが消えたら、キャンバスが小さく1往復するまで、リモコン裏のプログラムボタンを長押し→登録完了
【POINT】複数のモーター(ID)を一斉操作したい場合は、各IDごとに上記の手順を行います
■一斉操作IDからの削除:
- 【POINT】一斉操作IDへの登録と同じ操作を行います。
1.ID選択:
・削除するIDを選択 - 2.削除準備:
・キャンバスが小さく1往復するまで、リモコン裏のプログラムボタンを長押し - 3.一斉操作IDの選択:
・リモコンの選択ボタンを押し、全てのランプが点滅している状態に - 3.IDの削除:
・ランプが消えたら、キャンバスが小さく1往復するまで、リモコン裏のプログラムボタンを長押し→削除完了
6.「リモコンの追加登録」
1台のオーニングを複数のリモコンで管理したい場合などに、後から今まで使用していたリモコンとは別のリモコンを追加登録することができます。
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アルタスモーター設定方法(3)
送信機の追加登録
【リモコン追加登録の工程とポイント】
- 1.登録の準備:
・使用中のリモコン裏のプログラムボタンを、キャンバスが小さく1往復するまで長押し - 2.追加リモコンの登録:
・追加するリモコン裏のプログラムボタンを、キャンバスが小さく1往復するまで長押し
7.「リモコンの新規登録」
今まで使用していたリモコンを紛失してしまった場合や、破損して使用できなくなった場合に、新しいリモコンを登録して使用できるようにします。
電源操作が必要になります。オーニングの近くに電源がない場合は、より正確な作業が求められます。動画に合わせて、確実に操作してください。
←説明音声入り動画で確認
アルタスモーター設定方法(4)
送信機の新規登録
【リモコン新規登録の工程とポイント】
- 1.電源を操作:
・電源が入った状態から→切る(3秒間)→入れる(10秒間)→切る(3秒間)→入れる→キャンバスが動作 - 2.リモコンを操作:
・新規登録するリモコン裏のプログラムボタンを、キャンバスが小さく1往復するまで長押し
【POINT】プログラムボタンをキャンバスが2往復するまで押しつつづけると「オールクリア(初期化)」されます。
8.「リモコンの登録削除」
複数のリモコンで1台のオーニングを操作していたが、不要になったり、別のオーニングで使用(登録)することになった場合は、登録を削除します。
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アルタスモーター設定方法(5)
送信機の登録削除
【リモコン登録削除の工程とポイント】
- 1.削除の準備:
・使用中のリモコン裏のプログラムボタンを、キャンバスが小さく1往復するまで長押し - 2.リモコンの登録削除:
・登録を削除するリモコン裏のプログラムボタンを、キャンバスが小さく1往復するまで長押し
9.「オールクリア(初期化)」
モーターに設定された情報をすべて削除し、設定前の状態(初期化)する方法です。最初から設定作業をやり直す場合などに行います。
電源操作が必要になります。オーニングの近くに電源がない場合は、より正確な作業が求められます。動画に合わせて、確実に操作してください。
←説明音声入り動画で確認
アルタスモーター設定方法(6)
登録設定を全て削除(オールクリア)
【オールクリア(初期化)の工程とポイント】
- 1.電源操作:
・電源が入った状態から→切る(3秒間)→入れる(10秒間)→切る(3秒間)→入れる→キャンバスが動作
【POINT】キャンバスの動作はキャンバスの停止位置によって、小さく1往復する場合と5秒間動作する場合があります。 - 2.オールクリア(初期化):
・キャンバスが小さく1往復を2回繰り返すまで、リモコン裏のプログラムボタンを長押し
【POINT】1往復を2回(2往復)させるには、プログラムボタンを約5秒間くらい押し続けます。
10.トラブルシューティング
アルタスモーターの設定に関するお問い合わせの多くは「リミット設定中に操作が分からなくなった/できなくなった」と「オールクリアができない」という内容です。
そこで、この2つの操作中のトラブルについて、設定状態の確認とそのリカバリーの方法をご紹介します。
※状態の確認には、電源を抜き差しした際のキャンバスの動きを確認する必要があります。電源とオーニング設置場所が離れている場合は、電源操作担当者とキャンバスの動きを確認する担当者2人が操作内容を理解し、連携することが重要になります。
a.「リミット設定」中に分からなくなった
設定に関するお問い合わせで最も多いのが、この「リミット設定」中に分からなくなった場合のお問い合わせです。現在の状態を、動画や下記フロー図を参考に確認して下さい。
←説明音声入り動画で確認
アルタスモーター設定方法(7-1)
リミット設定中に操作がわからなくなった場合
b.「オールクリア」できない
「リミット設定」中に分からなくなり「オールクリア」を行ったが、うまく「オールクリア」できない場合は、まず、 「a.「リミット設定」中に分からなくなった」を確認してください。

11.トラブルフロー図.pdf ダウンロード
![]() 「リミット設定中に分からなくなった場合」「オールクリアできない場合」のフロー図をPDFファイルとしてダウンロードできます。 |