オーニングで冬も快適!まぶしい日差しを賢く遮る活用術
「オーニングといえば、夏の暑さ対策」
そう思っていませんか?確かにオーニングは、夏の強烈な日差しを遮り、冷房効率を高めるために非常に効果的なアイテムです。しかし、実はオーニングを愛用している方々の間では、「冬こそオーニングの真価が発揮される季節」とも言われていることをご存じでしょうか。
冬の悩みといえば、寒さはもちろんですが、意外と多いのが「日差しのまぶしさ」や「西日対策」、そして「暖房効率」の問題です。
「冬なのにリビングがまぶしくてテレビが見えない」 「日差しを取り込みたいけれど、紫外線で家具が焼けるのが心配」 「窓辺からの冷気が寒くて困っている」
もしこのようなお悩みをお持ちなら、オーニングが解決の鍵になるかもしれません。
この記事では、オーニングのプロであるBXテンパルが、冬にこそ知っておきたいオーニングの「賢い活用術」と、冬特有の「運用上の注意点」について詳しく解説します。一年中快適な住まいづくりのヒントとして、ぜひお役立てください。
\冬にオーニングを活用するためのポイント/
- POINT1
- 低い角度からの「まぶしさ」と「紫外線」を遮る
- POINT2
- 「収納機能」を活かして太陽熱を最大限に取り込む
1.なぜ冬の日差しは「まぶしい」のか?冬こそオーニングが必要な理由

「夏の日差しは上から、冬の日差しは横から」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 冬になると、「夏よりも部屋の奥まで日差しが入ってきてまぶしい」と感じることが増えます。これは気のせいではなく、太陽と地球の位置関係による明確な理由があります。 まずは、なぜ冬にこそ日よけ対策(オーニング)が必要なのか、そのメカニズムと影響について解説します。
夏と冬で大きく違う太陽の角度と日差しの入射角
季節によって太陽の通り道(高度)は大きく変化します。 例えば東京の場合、夏至(6月頃)の南中高度は約78度と非常に高く、日差しが頭上から降り注ぎます。そのため、一般的な住宅の軒(のき)や庇(ひさし)があれば、窓ガラスに当たる直射日光の多くを遮ることができます。
一方、冬至(12月下旬頃)の南中高度は約31度まで下がります。これは夏に比べて半分以下の角度です。 太陽高度が低いということは、日差しが真上からではなく、「斜め横」から差し込んでくる状態になります。こうなると、短い軒や庇では日差しを防ぐことができず、窓ガラスを突き抜けて、リビングの奥深くまで直射日光が侵入してしまいます。
これが、冬に「部屋の中がまぶしい」「暑すぎる」と感じる最大の原因です。固定式の屋根や庇では防ぎきれないこの「低い角度の日差し」に対応できるのが、角度を自由に調節できるオーニングの大きな強みなのです。
冬の日差しが引き起こす3つの不快な影響
部屋の奥まで日差しが入ることは、「明るくて暖かい」というメリットだけではありません。制御されていない直射日光は、暮らしに3つの不快な影響を与えます。
①まぶしさによる不快感
もっとも顕著なのが「まぶしさ(グレア)」です。 低い角度から差し込む光は、人の目線に入りやすく、非常にまぶしく感じます。
- リビングでくつろいでいるのに、まぶしくて目が開けられない
- テレビやパソコンの画面に光が反射して、映像が全く見えない
- 食事中に西日が顔に当たり続けて不快
こうしたストレスは、冬の午前中や夕方に特に強く感じられます。カーテンやブラインドを閉め切ればまぶしさは解消されますが、それでは部屋が暗くなり、せっかくの開放感が台無しになってしまいます。
西日対策は「外側」がカギ!

西日で部屋が暑くなる原因や今すぐできる西日対策について詳しく解説しています。
②紫外線による日焼けや色あせ
「紫外線対策は夏だけでいい」というのは誤解です。紫外線は冬でも降り注いでいます。 特に冬は日差しが部屋の奥まで届くため、窓際だけでなく、部屋の中央にあるソファやダイニングテーブル、高価なラグ、そしてフローリング材までもが長時間紫外線にさらされることになります。
長期間紫外線を浴び続けると、家具の変色や劣化、畳の黄ばみ、フローリングのひび割れなどのダメージが蓄積されます。大切なインテリアを長く美しく保つためにも、窓の外で紫外線をカットすることが重要です。
③温度差
直射日光が当たる場所はポカポカと暖かいですが、日が当たらない場所との温度差が大きくなりがちです。これを「熱だまり」と呼びます。 室内に極端な温度ムラができると、のぼせるような不快感を感じたり、暖房のセンサーが誤作動を起こして部屋全体が適切に温まらなかったりすることがあります。快適な室内環境を維持するためには、強すぎる直射日光を適度にコントロールする必要があります。
2.オーニングを冬に「賢く活用」する具体的な方法

オーニングの最大の特徴は、「可動式(出し入れ可能)」であることと、「角度(勾配)を変えられる」ことです。この2つの機能を使いこなすことで、冬の快適性は格段に向上します。
ここでは、冬ならではのオーニング活用術を3つのポイントに分けてご紹介します。
①【まぶしさ対策】角度を調節し「低い日差し」だけをカットする
冬の低い日差しを遮るためには、オーニングのキャンバス(テント生地)の角度を急勾配に設定するのがポイントです。
一般的なテラス屋根の場合、角度は固定されていますが、オーニングは角度調節が可能です。夏場は日差しを広く遮るために角度を浅くして使用しますが、冬場は角度を下げて、窓を覆うようにセッティングします。
こうすることで、「視界や通風は確保しつつ、目に入るとまぶしい直射日光だけをピンポイントでカットする」ことが可能になります。 室内からの眺めを損なうことなく、まるでサングラスをかけたような快適な光だけを室内に取り入れることができるのです。
製品によっては角度調節の範囲が決まっている場合や、設置後の角度変更に工具が必要な場合があります。頻繁に角度を変えたい場合は、ハンドル操作で手軽に角度変更ができるタイプや前枠にシェードがついたタイプのオーニングがおすすめです。
おすすめ製品
②【暖房効率UP】日中は「全開収納」で太陽熱を最大限に取り込む
オーニングが固定式の屋根やテラス囲いよりも優れている点は、「不要なときは無くせる(収納できる)」ことです。
冬の晴れた日、まぶしさが気にならない時間帯であれば、オーニングを完全に巻き取って収納してしまいましょう。そうすることで、冬の貴重な熱源である「太陽の暖かさ」を窓からたっぷりと取り込むことができます。 これを「ダイレクトゲイン(日射取得)」といい、自然エネルギーを利用したパッシブデザインの基本となる考え方です。
- 夏: オーニングを張り出して日射を遮蔽し、冷房負荷を下げる。
- 冬: オーニングを収納して日射を取得し、暖房負荷を下げる。
このように季節や時間帯に合わせてモードを切り替えることで、一年中光熱費を削減し、省エネな暮らしを実現できます。「オーニングをつけると冬に寒くなるのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、「必要な時だけ出す」という使い方であれば、むしろ暖房効率をサポートする頼もしい味方となります。
③【寒さ対策の応用】風の侵入と熱の流出を防ぐ補助的な活用
オーニングは本来「日よけ」のための製品ですが、使い方によっては冬の寒さ対策(防寒補助)としても役立ちます。
<冷たい風をブロックする>
冬の冷たい北風や、建物の間を吹き抜けるビル風が窓やテラスに直接当たると、ガラス面が冷やされ、室温を下げる原因になります。 オーニングを張り出しておくことで、上空からの冷気の降下を和らげたり、風の流れを変えて窓への直撃を防いだりする「風よけ」としての効果が期待できます。特に、ロールスクリーンなどを併用すると、テラス空間の体感温度は大きく変わります。
<夜間の放射冷却を和らげる>
冬の夜、地上の熱が空へ逃げていく「放射冷却」により、朝方の冷え込みは厳しくなります。 夕方以降、雨戸やシャッターを閉めるのと同様に、オーニングを広げておくことで、窓ガラスと外気の間に「空気の層」を作ることができます。もちろん断熱材のような高い性能はありませんが、何もない状態に比べて、窓際から熱が逃げるのをわずかに防ぐ効果が期待できます。
ただし、夜間にオーニングを出しっぱなしにする際は、後述する「降雪」や「強風」のリスクがないかを必ず確認してください。
3.知っておきたい!冬のオーニング運用と設置の注意点

冬も大活躍するオーニングですが、夏とは異なる冬特有の気象条件には注意が必要です。安全に長くお使いいただくために、必ず守っていただきたい運用ルールと、設置に関する注意点をお伝えします。
強風・降雪時は必ず「収納」を徹底する
冬のオーニング運用で最も重要なのが、「雪」と「風」への対策です。
<雪が降ったら必ず収納する>
オーニングは、キャンバスをアームで支える構造上、上からの重量負荷には強くありません。キャンバスの上に雪が積もると、その重みでアームが曲がったり、取り付け部分が破損したり、最悪の場合は落下する事故につながる恐れがあります。 たとえ少量の雪であっても、水分を含んだ雪は想像以上に重くなります。「雪が降りそうだな」と思ったら、早めに巻き上げて収納してください。また、既に雪が積もってしまった場合は、無理に動かさず、雪を取り除いてから操作するようにしましょう。
<冬の突風(木枯らし)に注意>
冬は、発達した低気圧の影響で強い風が吹くことが多い季節です。オーニングはヨットの帆のような形状をしているため、強風を受けると大きな揚力が発生し、本体や建物に負担がかかります。 風速10m/s以上の風(傘をさすのが困難になる程度)が吹く場合や、強風注意報が出ている場合は、使用を控えて収納してください。
※万が一のうっかり忘れを防ぐために、強風を感知すると自動で収納する「風力センサー」付きの電動オーニングを選んでおくと、冬場も安心して使用できます。
冬はオーニング設置の「穴場シーズン」って本当?
「オーニングを設置するのは、暑くなってきてからで良い」と考えていませんか? 実は、オーニングの設置工事には冬が狙い目という側面があります。
一般的に、オーニングの需要は春から夏にかけてピークを迎えます。5月頃から問い合わせが急増し、7月〜8月は工事の予約が取りにくくなり、商品によっては納期が長くなることもあります。その結果、「一番使いたい真夏に間に合わなかった」というケースも少なくありません。
一方で、冬場は比較的工期に余裕がある時期です。 今のうちにじっくりと生地のデザインを選び、施工業者と相談して設置を完了させておけば、春先の強くなり始めた紫外線対策にも間に合いますし、もちろん冬のまぶしさ対策としても即戦力になります。 「来年の夏に向けて」という視点でも、冬の間に検討・設置を行うのは非常に賢い選択と言えるでしょう。
設置場所や構造の確認(壁の強度と電気配線)
冬にオーニングを後付け設置する場合、いくつか確認しておくべきポイントがあります。
・壁の強度:オーニング本体には重量があり、風の抵抗も受けるため、設置する外壁や下地には十分な強度が求められます。特にリフォームでの後付けの場合、柱や間柱の位置を正確に把握する必要があります。専門業者による現地調査が必須です。
安全なオーニングの取付方法とは?

オーニングを取り付ける際に気をつけるべき点について詳しく解説しています。
・電気配線(電動タイプの場合):冬の寒い時期、わざわざ窓を開けてハンドルを回す手動式よりも、室内からリモコン一つで操作できる「電動式」が圧倒的に便利でおすすめです。 通常、電動式を設置する場合は屋外電源の確保や配線工事が必要になりますが、「配線工事が面倒」「近くにコンセントがない」という方には、画期的な最新モデルも登場しています。
【おすすめ新製品】電源工事不要の「エルパティオ・プラスソーラー」
「エルパティオ・プラスソーラー」は、太陽光で発電・蓄電して動くソーラー電動オーニングです。
- 電気工事ゼロ: 面倒な配線工事が一切不要。
- 電気代ゼロ: 太陽光で稼働するためランニングコストがかかりません。
- 停電時も安心: 災害時や停電時でもバッテリーで動作可能です。
「電動にしたいけれど、工事が大掛かりになるのは避けたい」という方には、このソーラータイプがおすすめです。また、付属のクランクハンドルを使えば、取り付け後もお客様ご自身でキャンバスの角度を15°〜35°の間で調整ができます。太陽の位置が低い冬は、ハンドルを回して角度を下げておくことで、まぶしさの侵入角度に合わせて最適な日陰を作り出せます。
エルパティオ・プラスソーラー製品紹介

エルパティオ・プラスソーラーの製品紹介ページです。
4.まとめ:オーニングで実現する一年中快適な暮らし

今回は、冬におけるオーニングの活用術について解説しました。
- 冬の日差しは低い角度から入るため、まぶしさ対策が必須
- 角度調整機能を使えば、視界を保ちつつ不快な直射日光だけをカットできる
- 晴れた日は収納して太陽熱を取り込み、暖房効率を上げる
- 強風や降雪時は必ず収納して、製品を守る
オーニングは単なる「夏の日よけ」ではありません。光と風、そして熱をコントロールすることで、一年を通して住環境を快適にする「可動式の屋根」です。 冬は暖かな日差しを取り入れ、夏は涼しい日陰を作る。季節に合わせて家の表情を変えられるのも、オーニングならではの楽しみ方です。
「我が家の窓にはどんなオーニングが合うの?」「冬の西日対策に最適な機種は?」など、具体的な製品選びでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
冬のまぶしさや寒さ対策を見直して、一年中快適なリビングを手に入れませんか?














